GUEST INFORMATION
山本 真紀子
株式会社Juno Japan 代表取締役CEO「ADVENTUREKING」 編集長
株式会社Juno Japan 代表取締役CEO「ADVENTUREKING」 編集長
https://adventureking.jp/
<ゲストプロフィール>
早稲田大学卒。
某メガバンク総合職退職後、株式会社JunoJapan設立。
アパレルブランドPR等ファッション関連ビジネスを経て、ライフスタイルマガジン「ADVENTURE KING」編集長(2012〜現
在)/女性誌「MARIA oriente」編集長。趣味ランニング、飲酒。旅とワインをこよなく愛する冒険野郎。
1:アドベンチャー
山本氏が編集長を務める雑誌「ADVENTURE KING」には人生は旅であり生きることは冒険というテーマがあるが、人生は長いジャーニー=旅ではあるが、生きることは能動的で自ら選択し手にしていくことだから=冒険だと解釈している。では、物理的に旅をしてきた中で刺激的な国、思い出に残っている国を尋ねると非常に面白いエピソードを話してくれた。当時は出張といえばファッション系の取材でパリやニューヨークなどに行くことが多く最先端のファッションに身を包みヒールで歩くのが日常だったが、「ADVENTURE KING」の取材ではジャマイカに行けば大使館の方のサポートの元、車で滝のある場所に連れて行かれ「この滝を素手で登ってください」と言われ、40mはある崖から海に飛び込んでくださいと言われ、ニュージランドでは3日連続で朝からバンジージャンプをし、スカイダイビングもし真逆とも言える体当たりの取材をしてきたそうだ。それも雑誌名の“アドベンチャー”が裏目に出てしまい各国がとっておきのアドベンチャーを用意してくれていたからと何とも微笑ましく面白い話である。もう1つ心に残る国としてブータンを挙げてくれた。ブータンはヒマラヤ山脈のふもとに位置する標高1000m以上の山岳国家であるが故に食が豊かではないがその分、保存食として豚肉の干し肉やチーズ、唐辛子などをメインとしたパクシャと呼ばれる豚肉と唐辛子を煮たもの、唐辛子とチーズだけを使ったエマダツィというスープ、モモという豚肉や野菜を包んだ蒸し餃子が主な料理となっていて「3週間の3食がほとんど同じだが本当に美味しくて飽きない、土地のエネルギーがすごい」と表現していたので非常に興味深く私もすぐにネット調べてしまった。画像を見る限りとてもシンプルで逆に味の想像ができないところも興味がそそられる。いやいや、食だけで印象的な国としてブータンを紹介してくれる人ではないと思っていると標高3000mにある隔離された山のてっぺんに暗い尼寺がありそこに暮らしている少女との不思議なエピソードを紹介してくれた。とある英語を話せる少女が話しかけてくれ30分くらい話しているとお互いの人生が走馬灯のようにビジュアルで見えるほどに心が通じ合える瞬間があり、彼女が経験したことを山本氏も追体験するような感覚になり号泣してしまったそうだ。お互いに宝物を交換し今でも交流があるそうだが本人も不思議な体験だったと振り返るように冒険をしていないと出来ない経験であると思う。
2:ヨガとオーガニック
ライフスタイルで大切にしていることを聞いてみると12歳からヨガをやり好きが高じて南インドにヨガの資格をとりに行ったとまた冒険の話をしてくれた。それもテレビ局とwebメディアを始めるにあたり契約までに時間を要しその間にこれがなくなったらどうしよう、何をして生きていこうと思った時に12歳から続けているヨガの国際資格ライセンスを習得したら世界中を旅しながらヨガの先生ができると思い立ち自分がやってきたアシュタンガヨガという流派の発祥地へ行き1ヶ月住み込みで資格を取ったそうだ。資格を取るためにはヨガの解剖学、哲学、ポーズに加え瞑想に集中しなければいけない。それもアシュタンガヨガはアーユルヴェーダの発祥地でもあり瞑想に重きをおく為、ニンニクや玉ねぎや唐辛子などの刺激物、カフェインも1ヶ月間抜く必要がある。辞めた当初は頭痛や気分がオチっこんだりなども生じたが続けていくうちにどんどん元気になり肌艶も良くなり感覚が研ぎ澄まされていったときに綺麗に瞑想に入っていき上も下もない、痛みや苦しみもない無重力を感じこの食生活を続けたいと思い今も食事はオーガニックを続け乳製品や白砂糖、白米は取らず玄米や豆類を中心にしているそうだ。とは言え、ワインの資格をとるほどにワインは好きでお酒をやめている時期を設けることもあるが今でも飲む時は1人で2本を開けるというからメリハリがあって良いなと思った。
3:畑
最後に今後の展望を聞くと共感してくださる方たちとリアルに集まれる場、自給自足ができ地元の方々や小学生に体験してもらったり皆さんに食料供給できたりするようなビレッジのようなコミュニティの場ができたらいいなと話してくれた。ファッション業界に長く携わり山本氏と自然が合致しないような気がするが、「自然が1番大好きです」と言うように九州の島出身であり転勤族だった両親の影響で各地域の自然に触れてきて、自分が幸せと思える場所に常に身を置きたいと思うからこそ最終的には大好きな自然に囲まれて畑をやりたいそうだ。現実的には日本になる気はしますがと前置きをしながらビジョンはなぜかずっとヨーロッパにあるという。自国愛が強い彼女がヨーロッパにビジョンを置くには理由がありそうだがきっと2~3年後にはどこかで畑をやり私たちに新たな情報を届けてくれるのだろうなと楽しみである。
2週に渡り話を聞いたがどこか掴みどころの無い人だなと思った。かと思えばヨガを始めたきっかけが身長を伸ばしたかったと言うチャーミングな一面も見せてくれるイメージを覆すような話をしてくれたりと掴みどころがないからこそ魅力に溢れる人でもあった。それもきっと冒険をし続けているからこそ固定概念に捉われない、容易なイメージをいとも簡単に越えるもっと先を走り続け、人生という旅と生きる冒険を楽しんでいるからこそだろう。当たり前に繰り返す日々、忙しさを理由に諦めていた人も冒険に出かける1歩を踏み出し旅を楽しんでみてはいかがだろうか。
その前にぜひ「ADVENTURE KING」を読みイメージを膨らませてからをオススメしたい。