GUEST INFORMATION
ピニュエル ミシェル 金子
株式会社MARQUi
・CPH GOLFの企画、デザイン、運営業務
https://www.instagram.com/captainshelm_golf/
・And golfの運営業務
https://www.instagram.com/andgolf_shibuya/
・ショールームの運営業務(フランス パリ)
https://www.instagram.com/parisgolfgallery/
・LOST BALLSの運営業務
https://www.instagram.com/lostballs_tokyo/
株式会社MARQUi 代表取締役 ピニュエル ミシェル 金子
川崎生まれ。
高校までインターナショナルスクールで学び大学在学中の一年間はアメリカミシガン州で過ごす。
幼少期からモデルの仕事をしながら27歳の時にシューズブランドMARQUiのローンチと共に株式会社MARQUiを起業。後にディレクション業務でGLOBAL WORK、HAREといった国内の巨大ブランドのディレクターを経て。
社会人の頃から大好きなゴルフを主力事業とし、Captains Helm Golfのエグゼクティブディレクター、渋谷and GOLFの共同オーナー、今年には新たなるゴルフブランドLOST BALLSを東京とパリで同時ローンチを計画。
元々はシューズブランドとして設立し現在はアパレルのディレクション業務をメインに「Captains helm golf」のエグゼクティブディレクターも務める、株式会社MARQUi代表取締役ピニュエル ミッシェル金子氏。2024年6月にはパリのファッションウィーク中にゴルフブランドだけを集めた「PARIS GOLF GALLERY」を実施し、今年の10月にはパリと東京で同時ローンチを目指し進めている彼が経験してきたモデル、ブランド立ち上げ、ゴルフとの出会いなどを詳しく聞いていきたいと思う。
1:モデル業界からアパレル業界への転身
幼少期からモデルの仕事をし誌面やパリでショーに出るなど活躍をしてきたが気づいたらやっていた仕事でもあり自ら率先してやりたい、自分として何か形として残したいという思いが芽生え20代後半からシューズブランド「MARQUI」をスタートさせる。2008年のリーマンショックで自身の今後を見つめ直した時に、元々モノ作りが好きでファッションが好きだったこともあったが「フッと降りてきた」という理由からシューズブランドを始めたと、とてもユニークなきっかけであるがスリッポン型スニーカーのタッセルやフリンジを付け替えるデザインのトイシューズというシリーズは大ヒットし某有名セレクトショップでは史上最高額の売り上げを作り出す。その後、ブランドは順調ではあったがある時にシューズへの熱量が落ち着きGLOBAL WORKSやHAREといった国内ブランドのディレクターを務め手腕を発揮し、その功績から現在はカルフォルニアと東京のカルチャーをミックスした世界観を体現する「Captains helm golf」のエグゼクティブディレクターを務めている。基本的にはマザーブランドであるCaptains helmのフィルターを通して自身が作りたいものを体現するように意識をし、ゴルフブランド=カラフル・柄物などのイメージを払拭するようなアースカラーや黒を基調とした街でも着れるようなデザインを展開する他、毎月コンセプトやテーマを決めてコレクションを作り新作を出すなどファンを飽きさせないような工夫も施している。現在ゴルフ業界はコロナ禍からゴルフ場の予約が取れにくいなど飛躍している分、ゴルフブランドも年々増加の傾向であるが、アパレル業界の中でもゴルフウウェアに参入したのも早かったことから非常に好調であるそうだ。
2:ヨーロッパの隠れゴルファー
今年6月には年に2回、6月と10月に開催されるファッションの祭典パリファッションウィークの中で世界初めてゴルフブランドだけを集めた「PARIS GOLF GALLERY」を実施し、現地の番組やメディアでも多く取り上げられ大きな反響となった。驚くことにフランスでは日本の様にゴルフブランドだけを取り扱うセレクトショップがないそうである。日本では近年ゴルフブームで初めましての挨拶の後の会話が弾んだ延長線上にゴルフやりますか?今度一緒にラウンドしましょうと自然と会話として成り立つが、ヨーロッパではそこまでブームではないのかあまりゴルフをやっていることを公にしないそうだ。一昔前までは日本もゴルフ=おじさんの趣味の様な傾向にあったがヨーロッパが現状そういった風潮なのは驚きである。しかし、ファッション業界の方や有名店のバイヤーなどの“隠れゴルフファー”に刺さり大きな反響となり手応えを感じ次回開催時にはさらにブランド数も増えショールーム自体の規模も大きくなると意気込みを話してくれた。
3:嫌いが好きへ
PGAツアーや全英ツアーなど欠かさずチェックをし「4日間寝ずに観るくらい楽しい」と話すように今はどハマりしているそうだが実は幼少期にゴルフを習い事の一環としてやっていたが好きになれず辞めてしまったそうだ。幼少期に経験した好きではない事、例えば嫌いな食べ物も然り克服するにはそれ相応の何か大きなきっかけがないとなかなか難しいと思うのだがミッシェル氏も会社を立ち上げ取引先などに誘われ行った時にその空間に魅了されたそうだ。都会から少し車を走らせれば木に囲まれたマイナスイオンがたっぷりの森の中でお昼に美味しいご飯を食べながらストレスがない状態の中で楽しめるゴルフに「こんなに素晴らしいスポーツがあるのか」と、間があればゴルフができる人を探し年間150ラウンドした時もあるほどにすっかりハマってしまったそうだ。そんなミッシェル氏は打つタイミングでピョンと飛ぶ少々個性的なスイングだそうだがこれも小さい頃に習った名残で体が血いいなな子供は強引に打たないと飛距離が伸びない故、少し飛ぶようなスイングになる「その癖が抜けない、小さい頃に習ったことは体が覚えているからね」と笑いながら教えてくれた。フォームはどうであれ自身が心から楽しんでいるんだろうなと微笑ましいエピソードであるが実際に見てみたいという興味も同時に湧いたのは言わずもがなである。
幼少期から続けていたモデル業もやり切ったとパッと辞め経験のないシューズブランドを始めディレクション業も兼任し、今はゴルフ業界への参画など次のステージへと迷うことなく転換するその潔さ、源はなんなのだろうか。彼のルーツについて後半で深掘りしていきたいと思う。