GUEST INFORMATION

原口 宇志、大橋 卓斗

株式会社ユニエイム

https://uniaim.co.jp/

「世の中にある非効率と不合理を解決する。」というミッションの達成に向け、 ソフトウェア、プラットフォーム、ビジネスモデルを開発、提供。

事業内容
1、POSサービス事業
https://cashier-pos.com/
リテール、フードビジネスにPOS レジを中心としたソリューション を提供

2、チケットサービス事業
https://cloud-pass.info/
紙によるチケット形態から販売フローの合理化、購入体験の効率化を図り、チケット事業におけるデジタルシフトを推進

3、イベント制作事業
https://tokyo-outletweek.com/

アパレル業界における余剰在庫問題を解決するべく、国内最大規模のアウトレットイベントを主催

クラウド型POSレジシステム「CASHIER(キャッシャー)」やデジタルチケット販売システム「CLOUD PASS(クラウドパス)」の企画開発、販売をメイン事業とする株式会社ユニエイムの事業内容と今後の展開、夢などを代表取締役CEOの原口氏と創業当時からのメンバーである取締役の大橋氏を交えて話を聞いてみた。いつもはNOW RADIOでも司会進行を務め聞く側である原口氏とはどういった人なのか、リスナーの皆様にも興味深い内容となったと思うので是非楽しみにしていただきたい。

1:父親、友人との強い絆

株式会社ユニエイム代表取締役CEOの原口氏は大学を中退しこれから何をしていこうと考えた時にスポーツ以外で今まで何かに夢中になれることがなくこの先、自分は何に夢中になれるのかと自問自答し自分でゼロからビジネスを作っていきたいと答えを見出す。そのパートナーとして選んだのが自身の父親であった。POSレジ会社に勤めるサラリーマンだった父親を誘い親子で会社を立ち上げる。社会に出たことがなくビジネスの内容自体は決まっていなかったもののきっかけが欲しかったと原口氏は話すが、息子が父親を誘い創業するケースは珍しいのではないだろうか。親子で立ち上げた株式会社ユニエイムはクラウド型のPOSレジ「CASHIER(キャッシャー)」の展開、コンサートや遊園地などのイベント施設での入場券などの販売から入場管理まで一括で行えるチケット販売システム、女性向けアパレルブランドが80ブランドほど出店し東京や名古屋で開催するアウトレットイベントの運営など大きく分けると3つの事業を展開している。

1つ目の創業時から扱い主力サービスであるPOSレジ「CASHIER」は小売業や飲食業向けの会計システムを提供しているが、原口氏がアメリカ旅行に出かけた際、店舗やタクシーなどのあらゆる場面でスマートフォンを用いて決済していることに感動を受け日本でもこれを普及させたいと帰国後すぐに開発に着手、2~3年間の開発を経てリリースに至る。現在は毎日目にし利用している端末を介して支払いをするPOSレジだが、リリース時の2011年頃はまだガラケーが主流でスマートフォンへの転換期でもありタブレット自体の機能も低くクラウド型のPOSレジに対して否定的な部分もあったそうだが、その中で地道にwebやスマートフォン上で売上や在庫管理ができるシステム開発と導入、3日間などの短期間だけ使えるサービスの提供等を展開し徐々に導入数を増やしていく。現在は50名位の社員が在籍し、業務委託の依頼者を含めると100人規模になる程の成長を遂げている。設立当社は10名程で中学校時代のサッカーチームメンバー、高校の同級生、大学時代の友人などに原口氏が声をかけ集まったメンバーだそうだが、友人関係の人と18年間仕事をしてやりにくさなどは無いのかを元々飲み仲間であった取締役の大橋氏に聞くと、「衝突も何回もしてきたが、それも喧嘩ではなくポジティブな議論や意見であって友人だったからこそプライドや妥協をしない姿勢など理解できる部分も多く、一緒にやっていこうという思いは強いと思う」と答えてくれた。短い言葉ではあるが男同士の仲間意識の高さ、強い絆が伝わる素敵な回答だなと感じた。

2:レッドオーシャンでも勝てる戦略とは

今後のクラウド型のPOSレジの展開を大橋氏に聞くと、スタート時からエンタメ領域でサービスの提供を行い、コロナ期を境に店舗へのサービス展開を始めたばかりで店舗への導入を増やしている段階ではあるが、戦略上では競合他社にも勝てるかと問いたところ「やりますよ」と力強く答えてくれた。ユニエイム社が提供するPOSレジはAndroidタブレットをベースにしたシステムであるがなぜApple社のiPadではなくAndroidを選択したのか。ipadはApple社独自のタブレットだがAndroidは世界でも複数の会社が出しており柔軟性も高く管理機能の充実性、さらには数社が出してることで価格競争も生まれる故、最終的な価格へのメリットが大きかったそうだ。独自のサービスの強みを聞くとハードウェアを含む使いやすさへの拘り、煩わしい諸々の設定をシンプルにしている、今後の戦略を立てやすくするために売上の分析などのサービスの提供を挙げてくれた。他にもレジなどのサービスを入れたくても入れられなかった方たちに向けて独自のプランやサービスを提供していけるように現在は戦略をたたているそうで詳しいことはい聞けなかったが全てお客様目線のサービスを提供しているにはやはり競合他社が多いレッドオーシャンの市場へ参入した覚悟が垣間見れる。それゆえ、まだ店舗展開を始めたばかりでシェアは小さいものの独自の価格提供を重視し新しいプランやサービスの導入と提案を軸に戦略を立てていけば競争の激しいレッドオーシャンに飛び込んだ状況ではあるが勝ち目はあると「やりますよ」の言葉に結びつくのだ。

3:ゼロからインターハイへ

何かきっかけが欲しかったと始めた会社だがここまで多くの人を雇用し、事業も拡大できたのには何か理由があるはずで原口氏の原点や源を聞こうとした時に、冒頭のスポーツ以外で夢中になれることがなかったと話していたことを思い出した。学生時代に夢中になっていたサッカーについて聞くと、原口氏が通っていた高校はそれまで2学年上までは女子校で1学年上から共学になりその時にサッカー部を強化するために選手を集めていた時に原口氏も入学をする。ゼロから立ち上げたそのサッカーチームは2年後にはまさかの全国大会つまりはインターハイに出場するまでに力をつけたそうだ。まるで漫画や映画のような話を「僕ももちろんレギュラーで出てて、キャプテンでね」とサラリと話してくれたがサッカーは高校の最後の試合を機にキッパリとやめたそうだ。理由は明確にしなかったがサッカーは好きでその後もたまに仲間と集まってやっていたそうなので挫折やサッカーから離れたい一心などの理由ではなさそうだ。私の勝手な憶測であるが原口氏はゼロからチームを作り目標を達成しにいくプロセスと成し遂げる達成感を楽しむ人なのではないだろうか。前例がないゼロから始めたサッカーチームが全国出場まで行くには相当な努力があり、そのメンバーをまとめるキャプテンは更に大きな重圧がかかっていただろう。苦労や苦悩もそれをも楽しみながら仲間を信じ、仲間を引っ張り、共に戦い抜き勝利を掴んだ高校時代から今はユニエイム社とフィールドが変わっただけで思いは変わっていないのかもしれない。この人なら困難なことがあっても支えてくれるだろうと安心感を与える温かく穏やかで熱い何かを持っている原口氏の人柄のルーツがわかったような気になったとても納得のいくエピソードであった。

今はサッカーではなくゴルフに夢中だと話す原口氏の今後の展望を後半で深く聞いていこうと思う。