１：気持ちの切り替えと分析

2023年は40~50試合登板目標で38試合出場、それを超える50試合登板、20~30ホールドを2024年の抱負に挙げてくれた。2024年の1月は3日から自主トレーニングをし6日から石垣島で先輩選手とトレーニング、2月からは2週間ほどキャンプが始まる。野球選手にとってお正月気分などは皆無でこの時期にトレーニングをするかしないかでやはりシーズンの動き方などが変わってくるのであろう。個人競技とは違い団体競技の野球はチームの結束力やコミュニケーションも重要となるが横山選手はチームメイトに対しライバル心はありながらリスペクトの気持ちは持ち、先輩方には積極的に質問をし技術を盗んでいくそうだ。試合をする上で、ずっと調子が良いわけではなく落ち込むこともあるが2023年のチームメイトだったペルドモ選手から「反省はそのうちに終わらせて明日は新しい日だから前を向いていけ」と試合直後にアドバイスをもらいその日のうちに反省と振り返りを行いどこが悪かったかをしっかり考え、次の日は新しい日だから切り替えるようにしているそうだ。それでもやはりマウンドに上がる時にまた打たれるのではいかと不安もあり、簡単には切り替えることができない日も勿論あるが先輩選手がイジってくれたりととても良い環境で野球ができていると話してくれた。自分自身の消化の仕方として、例えばバッターの打ちやすい真ん中にボールを投げてしまった時、1回考え直してから投げることができれば打ちやすいところには行かなかっただろうと、次の試合は同じような場面が来たら1回深呼吸をして考えてから投げようと原因と結果を考えるようにしている。横山選手は動きの中で問題があると考えるタイプで、もっと足を上げて片足立ちで投げた方が良かったかな等、動作自体を振り返り分析する事も多いそうである。

２：メンタル強化のためのルーティーン

マウンドに立つと緊張してしまったり自分の世界に入りすぎて周りが見えなくなってしまうことが多かったそうで自身のメンタルをどう保っているのかについても聞いてみた。まずは1回深呼吸をし自分のリズムを作ることを意識をする。まだ実験途中だと話していたが、投げる前にバックスクリーンに映る相手チームの打順を確認し、今の点差、何点までは大丈夫と場面の整理をし自分の中でイメージをするというルーティーンを実践している。このルーティーンを行ってから頭の中が整理され良いリズムを作れているという。横山選手は非常に分析力が高く体の動き然り、頭の中で考えイメージをし行動に移すといったことが冷静にできる人だ。スポーツ選手にとって試合中に冷静に状況を判断できることは大きな強みになるのではないだろう。

3：強さと優しさを併せ持つ守護神

チームがリードしている場面で最後に登板し試合を締めくくる投手の総称でありチームを勝利に導く大事なポジションで「守護神」とも称されるクローザーを最終目標として目指している横山選手に今1番足りないものはメンタルの強さだと自己分析してくれた。まだ自分にはその強さが足らないと話していたが、最終回の大事な場面で投球するには強靭なメンタルが必要だと素人でも想像はできる。しかし横山選手は、バッターに打たれてしまった場合、他のチームメンバーがエラーをして失点してしまう可能性もある、だからこそ三振を取れることが大事だとメンバーを思う優しさも見せてくれた。それには変化球やさらなる新しい球種を投げられるように技術を身につけ強化する点も今後の課題として見据えていた。先輩選手から技を盗み吸収し自分の中で落とし込むオフシーズンのキャンプは大切なトレーニングなのかもしれない。2024年はまた新たな横山選手のプレーが見れるのではと期待が膨らんだ。ラジオの出演は初めてだと緊張をしていた初々しさも垣間見れたが、質問に対する答えをを1つ1つ丁寧に選び、自分の言葉で話してくれる真面目で実直な姿がとても印象的だった。そして何より自己分析力に長けている人であり冷静に状況を見て判断する人だ。若干21歳にしてこの落ち着きと自己分析力は頭が下がる思いだが、今後の横山選手の成長と活躍を応援し見続けていきたいと思う。彼ならきっと最終回の大事な場面でも冷静にそして熱く投球するチームからも信頼される守護神になるだろう。横山選手の今後が非常に楽しみである。